
ダイエット中に白米を置き換えるなら、「玄米ともち麦、どっちが痩せる?」と迷う人も多いでしょう。
どちらも食物繊維を摂りやすく、白米の代わりとして人気がありますが、特徴は少し異なります。
結論からいうと、同じ量を食べる前提なら、糖質やカロリーを抑えやすく、食物繊維を多く摂れる点では「もち麦」がやや有利です。
文部科学省の食品成分データベースでは、炊いた玄米100gは152kcal、利用可能炭水化物は32.0g、食物繊維は1.4gです。一方、炊いた押麦100gは118kcal、利用可能炭水化物22.0g、食物繊維4.2gとなっています。
ただし、ここでいう「押麦」はもち麦そのものと完全に同じではありません。もち麦も大麦の一種ですが、品種や商品、白米との配合割合によって栄養成分は変わります。
また、もち麦を食べれば自動的に痩せるわけでもありません。
体重を減らすうえでは、主食の種類だけでなく、1日全体で摂るエネルギー量やおかず、間食なども重要です。
この記事では、玄米ともち麦のどちらがダイエット向きなのかを、1食の糖質・カロリー・食物繊維・満腹感から比較します。
玄米ともち麦、痩せるのはどっち?
ダイエット目的だけで選ぶなら、もち麦がやや有利と考えられます。
主な理由は、
- 同じ重量ならカロリーを抑えやすい
- 糖質量を抑えやすい
- 食物繊維を多く摂りやすい
- 大麦β-グルカンを含む
- 満腹感が続く可能性がある
ことです。
特に注目したいのが食物繊維です。
食品成分表では、炊いた玄米100gの食物繊維は1.4gですが、炊いた押麦は4.2gです。単純比較すると約3倍の差があります。
ただし、一般家庭で「もち麦ご飯」を食べる場合、もち麦だけを150g食べるケースは多くありません。
実際には、
白米+もち麦
として炊くことが多いため、カロリーや糖質は配合によって変わります。
「もち麦だから絶対に低糖質」と思わず、どのくらい混ぜているかまで確認することが大切です。
玄米ともち麦を1食150gで比較
わかりやすくするため、炊いた玄米と炊いた大麦をそれぞれ150g食べた場合で比較してみます。
食品成分表の数値を150gに換算すると、おおよそ次のようになります。
| 1食150g | 玄米 | 炊いた大麦(押麦) |
|---|---|---|
| カロリー | 約228kcal | 約177kcal |
| 利用可能炭水化物 | 約48.0g | 約33.0g |
| 食物繊維 | 約2.1g | 約6.3g |
文部科学省の食品成分データベースでは、100gあたり玄米は152kcal、利用可能炭水化物32.0g、食物繊維1.4g。押麦のめしは118kcal、利用可能炭水化物22.0g、食物繊維4.2gです。
数字だけで比較すると、同じ150gなら大麦のほうが約50kcal低く、利用可能炭水化物も約15g少ない計算です。
ただし、市販のもち麦ご飯は白米との混合割合がさまざまなので、実際の数字は商品や炊き方によって異なります。
糖質を抑えたいならもち麦が有利
「玄米ともち麦、糖質が少ないのはどっち?」という点では、大麦が有利です。
食品成分表の「利用可能炭水化物(質量計)」を見ると、
玄米100g:32.0g
押麦のめし100g:22.0g
となっています。
150gなら玄米が約48g、大麦が約33gです。
大麦は炊いたときに水分を多く含むため、同じ重量で比べるとエネルギーや炭水化物量が低くなりやすい特徴があります。
そのため、
「ご飯を150g食べたいけれど、糖質やカロリーは少し抑えたい」
という人には、もち麦を取り入れるメリットがあります。
ただし、もち麦をご飯に少量混ぜただけなら、糖質が一気に半分になるわけではありません。
満腹感ならもち麦が一歩リード
ダイエットでは、単純なカロリーだけでなく食後にどのくらいお腹が満たされるかも重要です。
せっかく主食を減らしても、2時間後にお腹が空いてお菓子を食べれば、結果的に摂取エネルギーが増えることがあります。
この点で注目されているのが、大麦に含まれるβ-グルカンです。
日本人女性21人を対象にしたランダム化クロスオーバー試験では、高β-グルカン大麦を加えたご飯を朝食に食べた場合、白米のみの場合と比べて昼食前の空腹感が低く、満腹感が高かったことが報告されています。
さらに、その後の昼食および昼食・夕食を合わせたエネルギー摂取量も少なくなりました。
研究規模は小さく、これだけで「もち麦を食べれば痩せる」とは言えません。
ただ、食欲をコントロールしやすくする可能性は、ダイエット中のもち麦の強みです。
β-グルカンとは?
β-グルカンは水溶性食物繊維の一種です。
大麦には水溶性食物繊維が比較的多く含まれています。
食品成分表でも、乾燥した押麦100gには高分子量水溶性食物繊維4.3gなどが含まれています。
β-グルカンなど粘性のある食物繊維は、水分を含んで消化管内で粘度を持つことで、満腹感などに影響する可能性が研究されています。
大麦を含む食事で食欲やその後の摂取エネルギーに変化がみられた研究もあります。
そのため、もち麦のメリットは「糖質が少ない」だけではなく、食物繊維を主食から増やしやすいことにもあります。
玄米はダイエットに向いていない?
ここまで読むと、「じゃあ玄米を選ぶ意味はないの?」と思うかもしれません。
そんなことはありません。
玄米もダイエット中の主食として十分選択肢になります。
白米と違い、玄米は糠や胚芽を残した状態で食べるため、食物繊維だけでなく、ビタミンやミネラルなども摂りやすい食品です。
また、玄米には独特の硬さと噛みごたえがあります。
柔らかい白米を急いで食べる人なら、玄米に替えることで自然に咀嚼回数が増え、食事をゆっくり取りやすくなる人もいるでしょう。
「もち麦は食感が苦手だけれど玄米なら毎日続けられる」という場合は、無理にもち麦へ替える必要はありません。
ダイエットは続けられる食べ方のほうが重要です。
玄米ともち麦の食物繊維はどれくらい違う?
食物繊維では、大麦のほうがかなり優勢です。
食品成分表では、炊いた状態100gあたり、
玄米:1.4g
押麦:4.2g
の食物繊維が含まれています。
150gなら、
玄米:約2.1g
押麦:約6.3g
です。
玄米も白米より食物繊維を摂りやすい主食ですが、主食だけで食物繊維量を増やしたいなら大麦のほうが効率的です。
特に、普段から野菜・豆類・きのこ・海藻をあまり食べない人にとって、毎日のご飯にもち麦を混ぜる方法は取り入れやすいでしょう。
カロリーなら玄米ともち麦、どっちが低い?
同じ100gで比較すると、
玄米:152kcal
押麦のめし:118kcal
です。
150gでは、
玄米:約228kcal
押麦:約177kcal
となります。
約51kcalの差です。
毎日3食すべてを同じように置き換えれば差は積み重なりますが、だからといって主食だけ変えれば簡単に痩せるわけではありません。
もち麦に替えた安心感から、
- おかずを増やす
- ドレッシングを大量に使う
- デザートを追加する
- 夜食を食べる
ようになれば、カロリー差はすぐ埋まってしまいます。
「もち麦を食べれば痩せる」は間違い
もち麦はダイエットに取り入れやすい食品ですが、脂肪を直接燃やす食品ではありません。
体重管理では、長期的に見たエネルギー摂取量と消費量のバランスが重要です。
つまり、
白米200gを食べていた人が
↓
もち麦入りご飯150gにして
↓
間食も少なくなる
なら、ダイエットにつながる可能性があります。
一方、
白米150gを
↓
もち麦ご飯150gに変更
↓
「健康的だから」とおかわり
では、減量効果は期待しにくくなります。
**もち麦は「痩せる食品」ではなく、「食事全体を整えやすくする食品」**と考えるのがよいでしょう。
玄米ともち麦、腹持ちがいいのはどっち?
個人差はありますが、食物繊維量やβ-グルカンの特徴から考えると、もち麦入りの食事のほうが腹持ちを感じやすい可能性があります。
実際、高β-グルカン大麦を含むご飯を用いた研究では、白米と比較して食後の満腹感が高まり、次の食事の摂取エネルギーが少なくなった結果が報告されています。
一方、玄米も噛みごたえがあり、白米よりゆっくり食べやすいというメリットがあります。
そのため、
食物繊維量を重視 → もち麦
噛みごたえ・粒感を重視 → 玄米
という選び方もできます。
ダイエットならもち麦は何割混ぜればいい?
最初からもち麦100%にする必要はありません。
むしろ普段白米を食べている人なら、
白米7:もち麦3
程度から始めると食感に慣れやすいでしょう。
もっともち麦感を増やしたければ、半々程度まで増やす方法もあります。
ただし、商品によって炊飯時に必要な水量が異なります。
パッケージの炊き方に従ってください。
また、もち麦の割合が増えるほど食物繊維の摂取量も増えます。
普段ほとんど食物繊維を摂っていない人が急に大量に食べると、お腹が張る場合もあるため、少量から始めるのがおすすめです。
玄米は1食何グラムなら太りにくい?
「玄米なら好きなだけ食べていい」ということではありません。
ダイエット中でも、量を決めることが重要です。
一般的なお茶碗1杯程度として、まずは120〜150g程度を基準にすると管理しやすいでしょう。
玄米150gなら約228kcalです。
「玄米だから健康的」と大盛りにすると、当然エネルギー量は増えます。
たとえば300g食べれば、単純計算で約456kcalです。
ダイエット中は、種類より先にお茶碗のサイズを固定するのも有効です。
もち麦ご飯も大盛りなら太る?
もちろん、量が増えればカロリーも増えます。
もち麦入りご飯は低カロリー食品というより、白米だけのご飯より食物繊維を増やしやすい主食です。
また、市販されている「もち麦ご飯」は白米との割合によって栄養成分が異なります。
「もち麦」と書いてあるだけで、
「普通のご飯の半分のカロリー」
になるわけではありません。
レトルト商品なら、パッケージに記載された1食あたりのカロリーや炭水化物量を確認しましょう。
ダイエット中なら「玄米+もち麦」もおすすめ
玄米ともち麦のどちらか一方を選ばなければならないわけではありません。
実は、
玄米+もち麦
という組み合わせも選択肢です。
玄米の噛みごたえに、もち麦のプチプチ・もちもちした食感が加わります。
もち麦から水溶性食物繊維を補いやすくなり、玄米だけより食感にも変化が出ます。
「玄米100%は硬くて続かなかった」
「もち麦ご飯だけだと飽きた」
という人にも向いています。
減量では、一時的に完璧な食事をすることより、数か月続けられる食べ方を作ることのほうが大切です。
太りにくく食べるなら、おかずも重要
玄米やもち麦だけでダイエットを完成させようとしないことも大切です。
主食だけで食事を済ませるより、
- 魚
- 鶏肉
- 卵
- 豆腐・納豆
- 野菜
- きのこ
- 海藻
などを組み合わせます。
たとえば、
もち麦ご飯150g+焼き魚+野菜たっぷり味噌汁
のようにすると、主食・たんぱく質・野菜を組み合わせやすくなります。
玄米の場合も同じです。
「主食を何にするか」だけでなく、一食全体で満腹感を作ることを意識しましょう。
もち麦でお腹が張る場合は?
もち麦は食物繊維が多いため、人によっては食べ始めに、
- お腹が張る
- ガスが増える
- 便通が変わる
と感じる場合があります。
これは「体に悪いから」とは限りませんが、急に食物繊維の摂取量を増やしすぎないことが大切です。
最初は少ない割合から始め、様子を見ながら増やしましょう。
お腹の痛みや強い不調が続く場合は、無理して食べ続けないでください。
玄米が合わない人もいる?
玄米も人によっては、硬さや食物繊維が負担に感じられることがあります。
しっかり噛まずに大量に食べると、胃腸が重いと感じる人もいます。
その場合は、
- 柔らかめに炊く
- 少量から始める
- 白米と混ぜる
- もち麦ご飯と交互にする
などの方法があります。
「ダイエットには玄米がいいから」と、体に合わないものを無理して続ける必要はありません。
玄米ともち麦、目的別ならどっち?
迷っている人は、目的から選ぶと簡単です。
糖質やカロリーを少し抑えたい
→ もち麦
食物繊維をしっかり増やしたい
→ もち麦
食後の満腹感を重視したい
→ もち麦を試す価値あり
お米らしい食感を残したい
→ 玄米
プチプチした食感が苦手
→ 玄米
どちらも好き
→ 玄米+もち麦
という選び方ができます。
「どちらが体にいいか」という二択ではなく、自分が食べ過ぎを防ぎやすいほうを選ぶのがダイエットでは重要です。
玄米ともち麦に関するよくある質問
玄米ともち麦、ダイエットならどっち?
同じ重量で比較するなら、カロリー・利用可能炭水化物が少なく、食物繊維が多い大麦のほうがダイエットにはやや有利です。
ただし、実際のもち麦ご飯は白米との配合によって数字が変わります。
玄米ともち麦、糖質が少ないのは?
食品成分表では、100gあたりの利用可能炭水化物(質量計)は玄米32.0g、押麦のめし22.0gです。
同じ重量なら大麦のほうが少なくなります。
もち麦を食べるだけで痩せる?
食べるだけで痩せるわけではありません。
もち麦を利用して主食のカロリーを調整したり、満腹感によって間食を減らしたりできれば、減量を助ける可能性があります。
玄米は白米より痩せる?
玄米へ替えただけで必ず体重が減るわけではありません。
玄米も食べる量が増えれば摂取カロリーは増えます。
玄米150gで約228kcalなので、ダイエット中でも量を決めて食べることが大切です。
もち麦は毎日食べてもいい?
体調に問題がなければ日常の主食として取り入れられます。
ただし、食物繊維量が急に増えるとお腹が張る人もいるため、最初は少量から始めるとよいでしょう。
玄米ともち麦を一緒に炊いてもいい?
一緒に取り入れることもできます。
玄米の噛みごたえと、もち麦の食物繊維を両方取り入れたい人に向いています。
炊飯時の水量などは、使用する商品の説明を確認してください。
もち麦150gの糖質はどれくらい?
食品成分表の「押麦のめし」を参考にすると、150gあたりの利用可能炭水化物は約33gです。
ただし、もち麦の品種や商品、白米との配合によって異なるため、実際には商品の栄養成分表示を確認してください。
まとめ|痩せやすさで選ぶならもち麦がやや有利。ただし量が最重要
「玄米ともち麦、痩せるのはどっち?」という疑問に対しては、同じ重量で比較するなら、もち麦などの大麦がやや有利と考えられます。
食品成分表をもとに150gで比較すると、
玄米
約228kcal
利用可能炭水化物 約48g
食物繊維 約2.1g
押麦のめし
約177kcal
利用可能炭水化物 約33g
食物繊維 約6.3g
となります。
さらに、大麦に含まれるβ-グルカンについては、食後の満腹感やその後のエネルギー摂取に影響する可能性を示した研究もあります。
そのため、
糖質・カロリーを抑えたい
+
食物繊維を増やしたい
+
腹持ちも重視したい
という人なら、もち麦を試してみる価値があります。
一方、玄米にも噛みごたえがあり、食物繊維やさまざまな栄養素を摂れるメリットがあります。
最終的には、
もち麦150gを食べるか、玄米150gを食べるか
よりも、
主食を大盛りにしない、おかずを整える、間食を増やさない
ことのほうが減量には重要です。
迷うなら、まず白米の一部をもち麦に置き換えるか、玄米ともち麦を組み合わせてみましょう。
「一番痩せそうな主食」ではなく、「適量を無理なく続けられる主食」を選ぶことが、結果的にはダイエット成功への近道です。

